CERN滞在12日目

今日は、午後がビームのスケジュールでした。

朝はいつも通り、DESYとのミーティングからスタート。

昨日のジュネーブ観光や私達が食べたエストニア料理の話題で盛り上がりました。 特に印象的だったのは、マーカスさんが日本とエストニアの料理本を持ってきてくれたことです。その本にみんなのサインを書いてほしいと言われ、嬉しい気持ちになりました。

午前中はエストニアチームがビーム実験を行っていたので、私たちはエキシビションを訪れることにしました。展覧自体は初日に見学したので、今回はお土産探しがメインです。

CERNオリジナルのお土産がたくさん揃っていて、どれを選ぶかとても悩みました。中でも、素粒子をキャラクター化した缶バッジや、ビーム時に使用するヘルメットのキーホルダーがとても可愛くて、思わず2つも購入してしまいました。みんなもそれぞれ素敵なお土産を見つけていました。

その後、ホテル近くの「レストラン1」で昼食を取り、午後の準備をしました。昼食後には、今日のToDoリストの確認や、昨日のデータ解析を進めました。

そして、午後は私たちのチームのビーム時間です。

最初は、貫輪さんと松下さんがビームの担当で、私と佐々木さんはデータ解析を継続しました。

その後、私たちもビームに加わり、さっきまでのデータを確認。昨日は5GeVでデータを取っていたのですが、今日は7GeVに設定してみることに。しかし、私達の検出器でとった波形がおかしくなったため、再び5GeVに戻して実験を続けました。

ビームの調整は非常に繊細で難しいなと感じながら、大きな問題が起こっていないため、サポートしてくれているマーティンさんやシェイマさんにはとても感謝しています。

18時からは、CERNで実験を行っている今村さんとの夕食がありました。夕食では、進路に関するお話をたくさん聞くことができ、とても勉強になりました。特に、海外大学への進学やCERNでの研究にどう取り組んでいくかなど、具体的なアドバイスを頂けて感謝です。

夕食後はムービーナイト。みんなで「Particle Fever」という映画を鑑賞しました。この映画は「ヒッグス粒子」の発見までの記録を描いた作品で、私たちが今CERNで実際に訪れている場所が次々と映し出され、とても感動しました。特に、ヒッグス粒子が初めて検出された際の発表会シーンは感動し、歴史的な瞬間に立ち会いたかったという思いが強まりました。

帰国日が徐々に近づいてきて、あと2日しかビームを行う時間が残されていません。最後の2日間で、できるだけ多くの良いデータを残せるよう、全力で取り組むつもりです。CERNでの生活が本当に楽しくて、帰国したくない気持ちが募りますが、残りの時間を大切に過ごしていきたいと思います。