CERN滞在14日目

こんにちは、松下です。少し遅くなりましたが、CERN滞在14日目の記録になります。


いよいよ帰国の時が近づいてきました。BL4SのスポンサーであるロレックスがBL4Sのドキュメンタリー映像を作成するということで取材をしており、それも佳境を迎えていたため、今日は朝からインタビューがありました。英語で質問に答えるのは体力が必要でしたが、たくさんの質問に答えることで、CERNでの滞在を細かく振り返ることができました。とても有意義な時間だったと思います。

取材が終わった後はCERNのエキシビションにお土産を買いに行きました。水筒やパズル、ノートを購入しました。全部おしゃれで、ずっと使い続けたいと思うものばかりです。良い買い物ができたなと思います。

今日は実験ができる最後の日でしたので、その後はひたすら実験を行いました。つい先日検出器の9カ所にビームを当てる実験を行ったのですが、ビームの照射位置の調整が不十分であったことがわかり、今日はまずその9カ所にビームを当て直すことになりました。ところが9カ所順番にビームを当てている間に晩御飯の時間になり、一回実験を切り上げることになりました。

今日はなんと、国際リニアコライダー(ILC)の国際共同設計チームのプロジェクトマネージャーで、線型加速器で重要な「超伝導高周波加速空洞システム」の研究開発をリードした、山本明先生との食事会がありました。先生の娘さん・お孫さんや、KEK分室の橋本さんと一緒に、ジュネーブのレストランに行きました。一流の先生方とお話することができ、とても良い思い出になりました。料理も美味しかったです(私はラビオリとティラミスを食べました)。その後は山本先生にお土産をお渡しし、実験に戻りました。

実は18時を過ぎてビームラインに残ったのは今日が初めてなのですが、少し暗い夜のビームラインは、照射位置を確認するためのレーザーの光が見えやすいこともあり、昼間よりもさらにかっこよかったです(安直な言葉になりますが)。CERNのビームラインで実験ができるのはBL4Sの期間中では今日が最後だと思うと、ずっとビームラインに居たかったのですが、明日は朝早く起きてビームラインの片付けをする必要があるので、早めに帰りました。とてもありがたいことに、田中先生やMartin, Seyma が実験を夜遅くまで引き継いでくださいました。今はとにかく寝て、しっかり体を休めようと思います。