CERN滞在13日目

今日もいつもの朝のミーティングからスタートしました。

その後、山本教授の解説のもと、AMSとCCCツアーをしました。AMSまではバスで移動したのですが、場所はフランスとの国境を越えた先にあり、シェンゲン協定のおかげで国境をスムーズに通過できました。

AMSでは、コントロールセンターの見学や、AMSの作成過程や輸送、ロケット打ち上げに関するムービーを鑑賞しました。宇宙に関連した研究施設に実際に訪れることができ、非常にワクワクしました。

続いて訪れたCCCでは、各加速器の制御室を見学しました。広大な部屋にずらりと並んだパソコンやモニター、そこに集まる各チームが通信を行う様子は非常にかっこよかったです。

お昼休みには、CERN内のキオスクでたくさんお土産を買いました。お土産選びは楽しいですが、帰国日が近づいていることを思うと少し寂しい気持ちもこみ上げてきます。

午後は、昨日のビームタイムで取得したデータ解析に取り組みました。波形データをチェックし、異常な波形がいくつあったか数えたり、解析コードの修正や追加を行いました。解析の作業は時間がかかりますが、ボランティアの方がたくさん手伝ってくれて、本当に助かりました。感謝の気持ちでいっぱいです。

今日も一日があっという間に過ぎ去り、時間の速さに驚くばかりです。

夜は、ATLASプロジェクトの学生と一緒に夕食を楽しみました。いろいろな話を聞けてとても楽しいです。科学の話から、日常生活のことまで、たくさんの刺激をもらいながら過ごす夕食は毎回楽しみのひとつです。

夕食後は、チームのみんなで、今後撮りたいデータや、解析について話し合いました。

実験期間も残すところあと1日となり、いよいよ大詰めです。最終プレゼンも控えているため、体調を崩さないよう気を付けながら、最後まで精一杯頑張りたいと思います。 明日でこの特別な体験の締めくくりになると思うと少し寂しいですが、残りの時間を大切にし、全力で過ごしたいです。

CERN滞在12日目

今日は、午後がビームのスケジュールでした。

朝はいつも通り、DESYとのミーティングからスタート。

昨日のジュネーブ観光や私達が食べたエストニア料理の話題で盛り上がりました。 特に印象的だったのは、マーカスさんが日本とエストニアの料理本を持ってきてくれたことです。その本にみんなのサインを書いてほしいと言われ、嬉しい気持ちになりました。

午前中はエストニアチームがビーム実験を行っていたので、私たちはエキシビションを訪れることにしました。展覧自体は初日に見学したので、今回はお土産探しがメインです。

CERNオリジナルのお土産がたくさん揃っていて、どれを選ぶかとても悩みました。中でも、素粒子をキャラクター化した缶バッジや、ビーム時に使用するヘルメットのキーホルダーがとても可愛くて、思わず2つも購入してしまいました。みんなもそれぞれ素敵なお土産を見つけていました。

その後、ホテル近くの「レストラン1」で昼食を取り、午後の準備をしました。昼食後には、今日のToDoリストの確認や、昨日のデータ解析を進めました。

そして、午後は私たちのチームのビーム時間です。

最初は、貫輪さんと松下さんがビームの担当で、私と佐々木さんはデータ解析を継続しました。

その後、私たちもビームに加わり、さっきまでのデータを確認。昨日は5GeVでデータを取っていたのですが、今日は7GeVに設定してみることに。しかし、私達の検出器でとった波形がおかしくなったため、再び5GeVに戻して実験を続けました。

ビームの調整は非常に繊細で難しいなと感じながら、大きな問題が起こっていないため、サポートしてくれているマーティンさんやシェイマさんにはとても感謝しています。

18時からは、CERNで実験を行っている今村さんとの夕食がありました。夕食では、進路に関するお話をたくさん聞くことができ、とても勉強になりました。特に、海外大学への進学やCERNでの研究にどう取り組んでいくかなど、具体的なアドバイスを頂けて感謝です。

夕食後はムービーナイト。みんなで「Particle Fever」という映画を鑑賞しました。この映画は「ヒッグス粒子」の発見までの記録を描いた作品で、私たちが今CERNで実際に訪れている場所が次々と映し出され、とても感動しました。特に、ヒッグス粒子が初めて検出された際の発表会シーンは感動し、歴史的な瞬間に立ち会いたかったという思いが強まりました。

帰国日が徐々に近づいてきて、あと2日しかビームを行う時間が残されていません。最後の2日間で、できるだけ多くの良いデータを残せるよう、全力で取り組むつもりです。CERNでの生活が本当に楽しくて、帰国したくない気持ちが募りますが、残りの時間を大切に過ごしていきたいと思います。

CERN滞在11日目!!

今日は、デイオフだったので、ジュネーブ市内を観光してきました。

まずは、いつものように朝一番でDESYとのミーティングをしました。昨日の出来事や今日の予定を共有し、DESYのチームとも会話が弾みました。

ミーティングが終わった後、食堂でランチボックスを受け取り、Hands onなどでお世話になっているマーカスさんと一緒にジュネーブ市内へ向かいました。CERNから中心街まではトラムで約30分ほどでした。

まずは、レマン湖へ!初めて見る野生の白鳥たちや、湖周辺のかわいい鳥たちに心が躍りました。特に白鳥を間近で見る機会はなかなかなくて、「白鳥の湖は本当にあったんだ!」と感動。🦢🦆

その後、レマン湖の周りを散策しながら、ジュネーブの美しい街並みや自然をゆったり楽しみました。

レマン湖が広いため、向こう岸に渡る際には船に乗りました。湖上からの景色も素晴らしく、船から見る鳥たちも可愛かったです。

船を降りた後は、湖畔でのランチタイム。のんびりとした時間で、とてもリフレッシュされました。

午後は、湖の有名な噴水「ジェドー」へ。なんと高さ140mの大噴水!⛲間近で見ると、水しぶきで全身がびしょ濡れになってしまいました。

続いて、サンピエール大聖堂に向かいました。大聖堂の中のステンドグラスは美しく、光が差し込む様子にとても感動しました。近くにあった小さな博物館には、中世ヨーロッパの家の内部や、戦いに使われていた銃や甲冑が展示されていて、歴史に触れる貴重な体験となりました。

観光の合間には、カフェでひと息。日本では店内で食べることが多いですが、スイスでは外の席が主流のようで、開放感のある席でドリンクを楽しみました。

その後の自由時間では、sakura particlesのメンバーと一緒にお土産を見たり、チョコレートショップを巡ったりしました。最後にはアイスクリームを食べて、CERNへ帰還しました。

CERNに戻ってからは、ホテルの共同キッチンで夕食。偶然、エストニアの子たちも来ていて、エストニア料理をおすそ分けしてもらいました。生魚やししゃものスモーク、そしてわさびに似た味のマスタード。エストニアと日本、一見遠い国同士ですが、食文化には意外な共通点があって驚きました。

こうして、一日があっという間に過ぎました。

明日からまた実験が続くので、今日のリフレッシュを活かして、頑張ろうと思います!

CERN滞在10日目

今日は、いつもの通り朝のミーティングからスタートしました。

ミーティングでは、ヒッグス粒子に関する説明を受け、興味深い新たな知識を得ることができました。

その後はビームタイムに入りました。昨日取得したデータの波形におかしなところがあったため、問題解決のために条件を変えながら何度か測定を行いました。

数回の試行の結果、波形のオフセットを修正することに成功!まだまだ解決すべき問題は山積みですが、一つの問題をクリアできたことにホッとしています。

今日からは、Hands onのセッションがなくなり、データ解析チームとビームチームの2つに分かれて実験を進めています。一日中実験を続けるのは体力的に厳しいですが、みんなで協力し合いながら頑張っています。

シフトが終わった後は、ATLASツアーに行きました。残念ながら、本物の検出器を直接見ることはできませんでしたが、ビジターセンターを訪れて、ムービーを観賞したり、コントロールセンターを見学したりしました。

日本人の学生の方に案内してもらい、彼らが研究している検出器について詳しい説明を受けられたのがとても嬉しかったです。実際に研究に関わっている方から直接話を聞ける貴重な体験で、モチベーションも高まりました。

夜には、Jeanさんによる講義を受けました。彼は、天体望遠鏡をアフリカなど、様々な国の子供たちに配る活動をしているそうです。この活動は「SSIV」というもので、科学教育を広めるための素晴らしい取り組みです。Bl4sには素晴らしい方々がたくさん関わっていることを再確認し、とても感謝しました。

今日も充実した一日でした。研究の厳しさを実感しつつも、みんなと共に新しい発見を楽しみながら、さらに前進していけることに感謝しています。

明日も引き続き、頑張りたいと思います!

CERN滞在9日目

今日も、朝のDESYとのミーティングから始まりました。エストニアチームは昨日、検出器をビームラインに設置したようで、今日は2つ目の検出器を動かす準備を進めるそうです。彼らの進捗を聞きつつ、私たちも自分たちの準備を開始しました。

私たちのチームは、検出器をビームラインに置いてから調整作業に取りかかりました。コードがたくさんあって、初めはどれがどれだか全く分からず、少し戸惑いましたが、丁寧に一つずつ確認しながら進めました。検出器の固定や、私たちの検出器のデータ取得で用いているRedPitayaも調整して、ようやく準備が整いました。

そして、ついに初めてのビームを実施!初めてミューオンビームを私たちの検出器に当てた瞬間は、本当に感動的で、言葉にできないほど嬉しかったです。私たち全員がこの成功を心から喜びあいました。

夕方には、ジュネーブ市内のレストランで夕食を取りました。今日は、本場のチーズフォンデュを堪能!チーズが濃厚で香りが素晴らしく、パンにたっぷり絡めていただきました。とても美味しくて、スイスでの食文化を肌で感じられる良い体験でした。

ジュネーブの街並みは本当に美しく、特に夜景が幻想的で、日本とは違う趣のある建物が並んでいるのが印象的でした。

今日は、初めてのビームを成功させたことで充実感に満ちた一日でした。これからも引き続きビーム実験を続け、頑張っていこうと思います。

CERN滞在8日目

今日は、いつも通り朝のDESYとのミーティングからスタートしました。

メンバーとのコミュニケーションを通じて、日々の進捗確認と情報共有がスムーズに進みました。

その後、チェレンコフ検出器に関する講義を受けました。名前は聞いたことがあるものの、細かい仕組みや応用については知らなかったので、今回の講義はとても新鮮でした。新しい知識を得られて、とても勉強になりました。

午前中の「hands on」では、コンピュータの内部バッテリー交換や設定変更など、PC関係の作業を行いました。普段はPCを使う側なので、内部構造について知る機会はあまりありませんが、今回はその裏側を見ることができ、興味深かったです。特に、普段何気なく使っている機器がどう動いているのかを学べる良い機会でした。

午後はビーム実験の準備に入りました。まずはカロリーメーターを遮光し、オシロスコープの波形を観察しながらデータをチェック。波形を見て「これは良い、これはダメ」という判断を繰り返し、正確なデータを取るために細かく調整を行いました。

その後、CERNの歴史的な展示を見に、シンクロサイクロトロンの実物が展示されている場所を訪れました。CERNの創設からの歴史や、過去のムービーを見ることで、今自分がいる場所がどれだけ偉大な研究の場なのか改めて感じることができました。

昔のオシロスコープやタイプライターなど、時代を感じさせる展示品も多く、とても楽しめました。特に、昔のオシロスコープの形が今とは全然違っていて、その進化に驚きました。

夕食は、ATLAS実験に参加している日本の学生と一緒に取りました。ATLASのプロジェクトにどうやって参加することになったのか、進路の話、そして素粒子物理に対する興味をいつから持っていたのか、など非常に興味深い話を聞くことができました。ATLASは超大型研究プロジェクトなので、異なる国籍の人たちとどうやってチームワークを取っているのか、その実際の経験談はとても参考になりました。やはり英語でのコミュニケーションには苦労する部分もあるようですが、それでも積極的に挑戦している姿勢に刺激を受けました。

今日もまた、たくさんの新しい学びや出会いがあり、非常に充実した一日となりました。CERNでの時間を大切に、これからも全力で取り組んでいきたいと思います。

無事到着しました!!✨

無事にジュネーブに到着しました。

最初の目的地はイギリスで、そこで乗り換えをしました。イギリスまでのフライトは14時間以上あり、本当に大変でした。飛行機の中ではほとんどの時間を寝て過ごしましたが、みんなは楽しそうにおしゃべりをしていました。

イギリスからジュネーブへのフライトでは、飛行機が遅延してしまい、機内で一時間近く待たされました。それでも、なんとか無事にジュネーブに到着できたので、ホッとしました。

ジュネーブでの移動 空港に到着してからは、CERNに向かうためにみんなでジュネーブの街を移動しました。あいにくの雨だったけれど、雨の中を走ったり、バスや電車に乗って、なんとか目的地に向かいました。 ホテルに着いたのは23時過ぎ。長旅で疲れていたので、到着してすぐにみんなで解散しました。

ホテルに着いて、すぐにお風呂に入ったら、ドアが開かなくなってしまいました!まさかの展開に焦りましたが、みんなが助けてくれて、なんとか無事に脱出。

思わぬハプニングもありましたが、楽しい一日でした。 これからが楽しみです!

留学16日目!!最後の一日

皆さん、こんにちは!

今日は、留学最終日を迎えました。New Mexico Techでの最後の活動と、アルバカーキでの最後の夜の様子をお伝えします。

New Mexico Techでの一日

お昼ごろからNew Mexico Techに行き、学食でランチを楽しみました。バイキング形式で、サラダやハンバーガー、ピザなどがあり、とても楽しかったです。デザートもたくさんあって、お腹いっぱいになりました!

その後、購買でお土産を見たり、研究室にお邪魔したりしました。研究室はとても広くて、たくさんの本が並んでいて、とてもわくわくしました。

Sonnenfeld博士とのお別れ

その後、Sonnenfeld博士がアルバカーキまで車で送ってくれました。2週間にわたって本当にお世話になり、貴重な経験をたくさんさせていただいたので、お別れするのがとても名残惜しかったです。Sonnenfeld博士からは、Langmuir LaboratoryのTシャツをいただきました。大切に着たいと思います。

最後の夜

アルバカーキに戻った後は、ホテルの近くのレストランで夜ご飯を食べました。

明日は早朝に出発して帰国するので、しっかりとパッキングをして、最後のアルバカーキの夜を楽しみました。

明日へ向けて

いよいよ明日が帰国の日です。この留学で得た経験や学びを胸に、日本に帰ってからも頑張りたいと思います。

留学15日目‼下山と解析の日

皆さん、こんにちは!

今日はLangmuir Laboratoryを離れる日でした。2週間過ごした場所を去るのはとても寂しかったです。

検出器の片づけとパッキング

朝から下山に向けて検出器の片づけやパッキングを行いました。Langmuir Laboratoryでの2週間は本当に充実していて、去るのが名残惜しいです。

Socorroでの解析

その後、Socorroに戻り、New Mexico Techで解析の続きを行いました。とてもきれいなキャンパスでした。

Sonnenfeld博士とのディナー

夜はSonnenfeld博士とディナーに行きました。メキシコの伝統的な料理を食べることができ、とてもおいしかったです。

明日の予定

明日もNew Mexico Techで少し解析を行い、その後アルバカーキに戻ります。

いよいよ帰国が近づいてきて、とても寂しいですが、残りの日々も精一杯頑張りたいと思います。

留学14日目!!解析と最後の夜

皆さん、こんにちは!

今日は一日中解析作業を続け、たくさんの発見がありました。そして、Langmuir Laboratoryでの最後の夜を過ごしました。

解析作業

今日も朝から解析を続けました。Sonnenfeld博士からもらったLangmuir Laboratoryで観測されたデータと自分のデータを見比べました。面白いデータが取れていて、とても嬉しかったです。

自作のCSI検出器の修理

自作のCSI検出器に不調が見られ、それを改善させようと頑張りました。原因を探りながら修理するのは少し大変でした。

野生のリス

今日は野生のリスがLaboratoryの周りをお散歩しているのを見ました。初めて野生のリスを見て、興奮してしまいましたが、そのリスはすぐに逃げてしまいました。

最後の夜

明日、山を下山するので、今日がLangmuir Laboratoryで過ごす最後の夜となりました。

今日も星空観察をしました。何度見ても星空はとても美しく、時間を忘れて見入ってしまいました。