CERN滞在16日目(最終日) & まとめ

ついに滞在最終日となりました。朝6時過ぎに、サポートサイエンティストのMartinの案内のもとCERNを後にしました。前日にCERNから発行される正規のIDカードを回収され、観光客用のIDカードでの退場となり寂しかったです。IDカードは将来の滞在時のために保管されるようで、CERN100周年の30年後にまたここにいられたらいいね、なんて話していました。

行きの飛行機の中ではわいわいしていたメンバーも、帰りは泥のように寝ていました。

私が2023年にSakura Particlesを結成し、リーダーとして行った提案がファイナリスト止まりで悔しかったのを思うと非常に感慨深いです。また、交流会で選考委員の方々に、どのプロポーザルが通るかはその年の競合相手により変わり、その年通ったプロポーザルが他の年に通るとは限らないこと、ファイナリストに選ばれただけで十分自信を持つべきと言っていただき少し救われたように思ったのでした。(勿論2024年の高い完成度のプロポーザル、2年に渡る挑戦は大変好評でした)

実験はここで一旦終了ですが、この後には膨大なデータの解析や成果発表が待っています。
直近ではAmerican Geography Union (AGU) のBright STaRsセッションでポスター発表を行う予定です。私たちのBL4Sへの挑戦は結果として大きな注目を集め、沢山の応援をいただきました。国内外で応援してくださった方々、現地でお世話になった全ての方々、そして特にお世話になったSarah, Seyma, Martin, Markus, Jeanにメンバー一同心より感謝申し上げます。

ブログはこれからも更新していく予定なので、引き続き温かく見守っていただけたら嬉しいです。

CERN滞在7日目

今日はCERN70周年記念式典がありました。この規模の式典は数十年に一度規模だそうです。

大規模な野外ステージではCERN kindergartenによる出し物や歌手を招いてのパフォーマンスなどが行われる中で、私たちも登壇の機会をいただきました。

壇上で簡単なインタビューに答えた後、サプライズとしてCERN70周年記念Tシャツをいただきすごく嬉しかったです。そのTシャツなどが売られている物販エリアには長蛇の列ができていて、内心ほくそ笑んでいたのは内緒です。

夜ご飯のメニューの中にお寿司を発見したので頼んでみました。ガリではなくキャベツが鎮座していたり、アボカド入りの巻き寿司であったりと少々不思議な点はあったもののおいしくいただきました。

デザートはCERN70周年記念のチョコレートケーキです。 皆さんはこのケーキに隠された意図に気づきましたか?

実は宇宙における物質の構成比を表しています。 上の層から、5%を占めるordinary matter, 27%を占めるdark energy, 68%を占めるdark matter を表現しているようです。

楽しい式典はあっという間に終わり、明日以降も別の意味で楽しい実験と解析が続きます。もう少しで折り返し地点と思うと驚愕しますが、一日1日を大切に頑張っていきます。

渡航まで残り2日

ついに渡航まで残すところ2日となりました!5月末にBL4S最優勝が判明したのが随分昔に感じられます。

最近のミーティングでは現地で行うプレゼン練習をしています。着いた後すぐと、CERN70周年記念式典でSakura Particlesの紹介と実験内容を大勢の前で発表する予定です。準備時間の少ない中、第二言語でのプレゼンに苦戦していますがプレゼンを行う私(貫輪)、佐々木さん、松下さんの3人は行きの飛行機が隣り合っているので、着くまでの約15時間の中で何とか仕上げられないかっ、という話をしています。

また、検出器関係の物品を入れたスーツケースの中身の最終確認をして、スイスまで運んでくださる河野さんにお渡ししました。無事に実験を行い帰って来られますように!

持って行くお土産を考えました

お久しぶりです。Sakura Particlesの貫輪です。

最近は渡航準備やROOT(現地でのデータ収集に使うソフトウェア)の練習でバタバタしていたら、気づけば渡航まであと10日になっていました。 ここでは直近のミーティングの様子をお伝えします。

CERNで一緒に実験するエストニアグループや、準備で特にお世話になった方々に贈るお土産を考えました。 メンバーの跡部さんがアメリカにも持って行った、原子核と電子を模した組み飴「Atomic Candy」だけでなく、写真のような案が出ました。抹茶味など日本特有のフレーバーが喜ばれそうだなと思いました。 余談ですが、隔週程度で行っているBL4Sテクニカルスタッフとのmtgで、スタッフのMartinに緑茶が好きだと言っていただけて嬉しかったです。(ちょうど飲んでらっしゃったので見せていただきました!)

Atomic Candy

また、折り紙を持って行って一緒に遊べたら楽しそうという話にもなり、メンバーの佐々木さんぜひ海外にも現代折り紙を布教したいと意気込んでいました。個人的にはみんなで紙飛行機飛ばし大会をやりたいなと思っています。

佐々木さんの折り紙作品たち

CERN実験準備3・CERNスタッフとのMTG

今日はBL4SテクニカルスタッフのSeyma, Martinと3回目のミーティングを行いました。

彼らはBL4S優勝チームのサポートを担っており、ミーティングではCERNが提供する設備の説明や、私たちの作成した検出器に関する情報交換をしています。

今回はCERNで使われている検出器から信号を読み出すシステムの使い方や、必要な基礎知識についての講義を受けました。

ミーティングは全て英語で行われ意思疎通に苦労することもありますが、事前に英語で予想 Q&A 集を作ったり、検出器マニュアルを作ったりなどの対策をしています。

次回は、実験素粒子物理学分野で必須のデータ収集ツールである「ROOT」の講義を受けます。