CERN滞在2日目から4日目

お久しぶりです。Sakura Particles です。
CERNについてからは全てがあっという間で、少し時間が空いてしまいましたが、元気にしています。

到着してからのざっとした流れを紹介します。

2日目
午前は安全靴を選んだり、ヘルメットをもらったり、記念品を渡されたりしました。
やっとCERNに来たんだ、と実感できました。

↑もらった物たち。とっても可愛い!

そして午後は、CERN Exhibition という、CERNの科学館的な場所を訪れました。
自分たちの手を動かしてCERNについて学べるものがとても多くあり、「5歳から99歳まで楽しめる」というBL4Sの方の言葉を実感しました。

↑ATLAS検出機の模型。かっこいい!

↑協力して、粒子(ボール)を加速するゲーム。難しかったが、最後には成功できた!

3日目
Safety Dayとして、安全について、いろいろなことを学びました。
消火器の使い方など、大切なことをたくさん学びました。
そして、安全講習の最後には立派な表彰状をいただきました。

安全講習のあとは、トレジャーハンティングをしました。トレジャーハンティングでは、CERNのさまざまま施設を回り、暗号を集め、解読しました。その後、CERN近くのイタリアンレストランで美味しいお食事をいただきました。
そして、追加でBL4Sのグッズをいただきました!

↑シールとUSBメモリ、かっこいいし実用的です。こういうセンスのある人になりたい。


4日目
コンピューターについての講義を受けた後、私たちの実験エリアに立ち寄ったり、Antimatter Factory の見学に行ったりしました。

↑建物の外観。本当にかっこいい(実物をぜひ見せたい)。

↑ELENAと呼ばれる、ポジトロンを減速する円形加速機(減速でも加速器という)。だいたいどんな加速器を同じ形をしているらしい?!

↑GBAR実験と呼ばれるポジトロンと反陽子をくっつけて反水素にし、その反水素が重力に対しどう反応するかを確かめる実験らしい。


生活関係
CERNに来てまず驚いたのが物価の高さ。知ってはいましたが、500mLの水のペットボトルが2スイスフラン(約320円)するのをみるとおったまげます。
ちなみに、硬水には慣れていないので、日本の水の方がおいしく感じます。

建物やホテルは、デザインがとてもおしゃれです。しかし、日本の感覚ではお世辞にも綺麗とは言えないかも?
でも、濡れたハンカチは汚いからか、お手洗いにはペーパータオルが設置されていたりと、衛生についての捉え方が異なるだけなのかもしれません。

CERNのあるスイスと日本の時差は7時間。私はいまだに時差ボケに悩まされています。
ちゃんと寝てるのに眠いのは、どうしようもありません。何かいい方法はありませんかね……?

その他
講義を受けているAuditorium という場所。実はヒッグス粒子発見が発表された場所なんです。
なんだかそれを聞くだけでワクワクです。CERNというのはとんでもない場所です。

知っていましたか?インターネット(World Wide Web)は、CERNで生まれました。
ちなみに、日本で初めてWWWにサイトを公開した組織はKEK(高エネルギー加速器研究機構)と、これまた加速器関係だそう。

CERNにあるちょっとした観光名所。Stop-Think-Clickというセキュリティに関することを普及するためにできたとか。https://computer-animal-shelter.web.cern.ch/index.shtml

CERN70周年記念パーティーの準備が着々とするめられていてワクワクしました。


まとめ
2−4日目のことを駆け足でお伝えしました。
ここに書ききれなかった楽しいこともたくさんあるのですが、ワクワク感が少しでも伝われば幸いです。
明日からは本格的にビームタイムが始まります。つまり、これまでは前座、準備に過ぎないわけです。
これからのビームタイムがどう行くかに私たちの滞在の良し悪しはかかっていると思うので、今からもう一段階アクセルを踏んで、CERNでの貴重な滞在時間を有意義なものにしようと思います。

それでは、また!

ついに渡航前日です!

こんにちは。Sakura Particles 佐々木です。ついに明日が出発の日です!

私は自宅から空港までが遠い関係で今日は空港の近くに前泊してます。
今日びっくりしたのはスーツケースの重さ。慣性の法則を感じました。
いくらタイヤが重さを支えてくれたって、質量は減りませんものね。

私と他の多くのSakura Particles のメンバーにとっては初めての海外なので、心踊ると同時に、ちょっぴり不安です。

あっちのご飯はおいしいかな?
スイスはどれくらい寒いんだろう?
一緒に実験するエストニアのグループはどんな感じだろう?
期待と不安が入り混じります。

不安を打ち負かして、スイスでの生活、実験、出会い、そして数多くの貴重な経験を、満喫してきます!!!

CERN実験準備2・メンバー対面&二次元検出器の測定練習

こんにちは。Sakura Particlesです。

今回は初めてメンバー全員が対面で集まりました!

Sakura Particles のメンバーは、通っている高校も住んでいる場所もみんなばらばら。
実は、これまでオンラインでしか会ったこともないメンバーもいます。
とはいえ、何度もオンラインで会って、プロポーザルを書いてきた仲間。
初対面とは言えわちゃわちゃ楽しくおしゃべりしつつ、測定の練習や機器の調整などを行いました。

そして、お昼ご飯の時には、メンバーの一人、跡部蒼さんが特集されているThe名門校をみんなで視聴しました。
TVer で7/20までご覧いただけます!
そのあと、各自の研究の行い方など(実は、全てのメンバーがそれぞれのテーマで研究を行っています)話題は Beamline for Schools 以外へも広がり、親睦もより深まりました。
コロナの影響をいろいろ受けた世代。
対面だからこそ生じる、用事と用事の間にあるちょっとした空白の時間の大切さを感じる瞬間でした。

午後は、引き続き測定の準備と練習。
チームリーダー松下さんの指示のもと、検出器を分解したり、新しく組み立て直したり、信号を取得したり、チーム全員が二次元検出器に詳しくなれるよう、練習を重ねました。
今回私たちが用いるCsIシンチレータには潮解性と呼ばれる、水分ととても反応しやすい性質を持つため、手袋をして慎重に扱います。
ねじが合わない・うまく読みだせないなどのハプニングが起こったため測定開始までは至りませんでしたが、あと少しで完成なのでまた来て作業しようと思います! 

ところで、CERN での実験まであと2ヶ月を切りました。
やることも多く、決して楽ではありませんが、現地でより良い実験を行うべくメンバーで引き続き協力して準備を進めていきます。

最後に、今日撮影した二次元検出器の短め解説動画です。
二次元検出器とはどんなものか、興味を持った方はぜひご覧ください。

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