宇宙線の測定・観測と聞くと難しそうですが、探Qでこの宇宙線探究活動を中高生でもできるデバイスを開発・配布を行ってきており、たくさんの中高生が共同研究に加わっています。現在ではおよそ10校の中高・高専で研究者のサポートを受けて宇宙線検出器の製作・探究活動を行っており、研究会で成果を発表するような高校生もいます。
このワークショップでは全国の中高生をインターネットでつないで東北大CYRICにある宇宙線検出器を遠隔で操作することで2つのテーマにそった探究活動をオンラインで行ってもらいます。それぞれ、普段宇宙線探究を行っている中高生や大学生のメンターがサポートしてくれるので、宇宙線や解析、プログラミングなどが初めての方でも楽しめます。
宇宙線ミュオンは非常に透過力があるため、建造物などを貫通します。逆に、どのぐらいの確率で宇宙線が貫通して到達し、どのぐらいの確率で通過しなかったを測定することで、構造物の厚み等を評価することができます。これをミュオグラフィといって、ピラミッドの内部構造や火山など様々な対象で研究が進んでいます。 実際に高いビルの上と下でどのぐらい宇宙線の検出頻度が違うか調べてみましょう。
宇宙線は様々な角度から一様に降り注いでいます。この宇宙線が地球に入社する角度によって、地表に到達するまでに空気中を通過する距離が変わるため、地表に届く二次宇宙線の頻度も変わってきます。地表で観測できる二次宇宙線はほとんどがミューオンなので、天頂角における宇宙線の頻度を測定することで、空気中におけるミューオンの透過力を調べることができます。
私たちの活動や宇宙線探究の面白さについて紹介します。
宇宙線検出器の仕組み、データの読み取り方を紹介し、実際に参加者のPCで測定データをダウンロードしたうえで簡単な解析・グラフ描画までを練習します。
探究テーマの「A:ビルの階によって宇宙線の頻度はどう変わる?」、「B:天頂角度で宇宙線の頻度はどう変わる?」について紹介します。
それぞれの探究テーマを中高生・大学生メンターと一緒に行っていきます。
測定結果について各グループずつ報告してもらい、どのように解釈できるかみんなで議論してみます。