1955年ごろ、宇宙線の研究に使われた大きなウィルソン霧箱(ブルックヘブン国立研究所)

RECIPE02

宇宙線は、どうやって見つかったのか

1個ずつ数えられる「GM管」と、通った跡が見える「霧箱」。新しい検出器で、宇宙線が「シャワー」になって降っていることが見えてくる。

話し手 かづお 聞き手 ふーか

写真:U.S. Department of Energy (ENERGY.GOV) / Public domain

この回のレシピ

検電器でわかるのは「全部でどれくらい来ているか」だけ。1個ずつ数えて、通った跡を見るにはどうすればいい? 1920年代の終わりに登場したGM管と、電車の忘れ物で考える「コインシデンス」。鉛の板をのせると数がかえって増えるという不思議な結果と、霧箱の写真にまとまって写る粒子から、宇宙線が「シャワー」になって降っていることが見えてくる。高校生の研究やダークマター探しの話もまじえて、いろんな見方で調べることの大切さを考える回です。

調理時間
30:59
盛りつけ
9章・図11点・用語27語
つくる人
かづお + ふーか

おもな材料

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第2回 宇宙線は、どうやって見つかったのか——GM管と霧箱で見えたシャワーの動画のサムネイル
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かづおふーか点線=用語解説へ

CHAPTER01

前回のおさらい:上から「なにか」が来ている

ふーか

「加速キッチンの素粒子・宇宙の話」。聞き手のふーかです。

かづお

加速キッチンのかづおです。

ふーか

この番組では、宇宙線1や素粒子2にまつわるお話をしていきます。今日のテーマは「宇宙線って、どれくらい降ってきているの?」です。よろしくお願いします。

かづお

よろしくお願いします。

ふーか

前回は、ヘス3が気球4を上げて、上空で宇宙線を測ってみた、というところまで伺ったと思います。そのあと、また別の人が気球に乗ったんでしたっけ?

かづお

そうそう。前回は、まずヘスが上空5000メートルぐらいまで上がりました。そのあと、9000メートルぐらいのところまで行った人5がいて、測ってみると、宇宙線の到来頻度は5000メートルでだいたい2倍、9000メートルでだいたい10倍ぐらいでした。

かづお

ただ、それが一体何なのか、どういうものが来ているのかは、ようわからん。前回はそんなところまで話したかなと思います。

ふーか

名前のわからないものが降ってきている、というところまででしたね。そのあと、また別の人が実験して、結局正体がわかって、ノーベル賞を取ることになる、という流れだったかと思います。次の実験は、どういうものだったんですか?

CHAPTER02

検電器の弱点:1個ずつ数えられない

かづお

そうですね。ここまでは検電器の話でしたが、この時代は検出器そのものがどんどんできてきて、検電器ではできなかったことが測れるようになり、新しいことがわかってきました。具体的には、宇宙線を測るうえで重要な検出器が、ここから2つ登場します。

ふーか

検電器から、また新しい2つ。それは具体的には何と何なんでしょう?

かづお

いわゆる、検電器で測れているのは線量6、つまり「どれぐらいの強さの放射線か」なんです。でも、みなさんが加速キッチンで宇宙線を測るときは、そうではなくて、宇宙線が来た1個1個を数えているはずですよね。

ふーか

はい。カウント値っていうのがありますね。

かづお

「今来た、今光った、今来た」と数えているはずです。検電器にはそれができません。もちろん宇宙線はどんどん通り抜けていて、それで箔が少しずつ下がっていきます。だから「この1分間で、トータルこれぐらい来たかな」ということは、なんとなく相対的にわかります。

かづお

地上の2倍来ている、ということはわかっても、「何時何分何秒にここを通過した」という、いまみなさんには当たり前の測り方はできません。そういうデータを、ちょっとかっこよくイベントデータ7と言ったり、イベント・バイ・イベントと言ったりします。そういうデータが欲しかったんです。

ふーか

1個ずつ来るイベントを数えられるものが欲しい、ということですね。

CHAPTER03

GM管の登場とコインシデンス

かづお

そうなんです。みなさんが手元に持っているシンチレーター8やシリコン半導体はまだありませんでしたが、当時そういう考えの中で、ガイガー=ミュラー管9、GM管とも言いますが、これが1920年代の終わりぐらいに登場します。

ガラス管の中に金属の電極が入ったガイガー=ミュラー管
GM管(ガイガー=ミュラー計数管)
ハンス・ガイガーの肖像写真(1928年)
ハンス・ガイガー
FIG.01GM管と、ハンス・ガイガー。GM管はガイガーとミュラーが1928年に完成させた。放射線が1個通るたびに「カチッ」と信号が出るので、1個ずつ数えられ、通ったタイミングもわかる。画像:-stk / CC BY-SA 4.0(トリミング・縮小)Unknown author / Public domain

ふーか

検電器から突然GM管ですか。成長が著しいですね。

かづお

GM管は、いまでもいろんなところで普通に使われています。今日は深い原理は話しませんが、またどこかでお話できたらと思います。そんな検出器が、なんと100年近く前にあったということなんですね。

ふーか

すごい。GM管は、私も大学の物理の実験で見ました。検電器からすると相当レベルアップしていて、来た粒子が何かはわからないけれど、粒子の数は数えられる装置だと思っているんですが、その認識で合っていますか?

かづお

そうです。いまここを通過した、というタイミングがわかります。これが大きくて、登場した数年後にはコインシデンス10をしていました。2台のGM管をつないで、その2つを同時に通過した信号を測るんです。

かづお

要は、タイミングがわかるということは、同時に来たかどうかがわかるので、Aの検出器とBの検出器を並べて、この2つを通過した何か、みたいなことが測れる。それが1つ、ブレイクスルーとしてあったかなと思います。

読み込み中…

FIG.02コインシデンス:2台がほぼ同時に鳴ったら、同じ粒子(同じシャワー)が通ったしるし。

ふーか

同時に測れるんですね。じゃあ、GM管を隣同士に置いたら、横に進む粒子が見られる、ということですかね?

かづお

当時の人もそう考えました。なので、まずは横に並べて、横を通る信号を測りました。あと、有名な実験では、3本を三角形に置いて11、その3本で同時に来ているか調べる、という実験もしていました。この3本で——

かづお

はいはい、どうぞ。

CHAPTER04

「同時」ってどういうこと? バイオリンの忘れ物

ふーか

「同時に」というのが、ちょっとよくわからなくて。動くものが、1個目の検出器を通っている間に2個目の検出器を通ることはできないので、私たちの知っている「同時」と、先生の言う「同時」が一致していない気がします。同時って何ですか?

かづお

なるほど。じゃあ、言い方を変えますね。正しくは「ほぼ同時」です。何か放射線が通るとき、それが同時に2つの場所にあることはありません。まずAの検出器を通って、少ししたら次のBの検出器を通ります。

かづお

電車で例えましょう。人間が移動するなら時間がかかりますし、速い電車でも、Aの駅を通過してからBの駅に着くまで3分かかります。「Aの駅とBの駅を同時に通過する」ということはないですよね。だから「この電車は、さっきAの駅にも来ていたはずだ」と思ったら、3分前に来ていたかを確認するわけです。

かづお

例えば、こういうことがありました。電車の網棚に忘れ物をしたときのことです。

電車の網棚に置かれたたくさんの荷物
FIG.03電車の網棚。「何時何分発の何号車」がわかれば、10分後に次の駅で同じ電車をつかまえられる。これが電車のコインシデンス。画像:neepster / CC BY-SA 2.0(トリミング・縮小)

かづお

バイオリンを網棚に置いたまま忘れたことがあって、これはまずいと。そこで、電車を降りてすぐ駅員さんに、「何時何分にここを出発した列車の、何号車あたりに忘れ物をしました」と伝えます。

かづお

すると駅員さんがすぐ電話をしてくれます。連絡が間に合う駅、例えば10分後に停車する駅に電話して、「あと10分で電車が来ます。その網棚にバイオリンがあるはずなので、回収してもらえませんか」と頼んでくれるわけです。

かづお

実際に駅員さんが網棚を確認して、あれば回収する。これが電車におけるコインシデンスです。Aの駅をこのタイミングで通過して、Bの駅に10分後に着く電車なら、同じ電車だと言えます。

ふーか

じゃあ、謎の粒子や放射線で言うと、ぴったり同時ではなくても、すごく短い間にAを通り、かつBを通ったら「同時」と言う、ということですかね?

かづお

放射線の場合、「Aの駅」「Bの駅」にあたるのが、Aの検出器とBの検出器です。放射線は、ほとんど光の速さ12で通ってきます。光の速さは1秒間に30万キロメートル。よく言うのは、地球を1秒間に7周半する速さです。それが、たかだか5センチや10センチの距離を進むわけです。

かづお

よく計算していると覚えるんですが、光の速さで30センチ進むのにかかる時間は、1秒間のだいたい10億分の113です。

ふーか

10億分の1。

かづお

この検出器とこの検出器の間にかかる時間は、せいぜい10億分の1秒ぐらいなんです。

ふーか

10億が大きすぎてよくわかりませんが、めちゃくちゃ短い時間ということだけはわかりました。

かづお

ここで、我々は「同時に来た」と表現するわけです。

ふーか

なるほど。粒子が分裂したわけではなくて、めちゃくちゃ速い速度でAとBを通過していることを、「同時に来た」と言っているんですね。

かづお

そういうことです。

CHAPTER05

鉛の板をのせたら、数が増えた

ふーか

ちょっと話が戻るんですが、GM管を三角形に3つ置く実験というのは、どういう実験なんですか?

かづお

三角形に置いた検出器の上に、鉛の板14を、少しずつ厚みを増やしながら置いて測る、という実験です。

放射線源を囲むように積まれた遮蔽用の鉛ブロック
FIG.04放射線をさえぎる鉛のブロック。鉛は重くて密度が高いので、放射線の遮蔽によく使われる。宇宙線も鉛で防げるはず……だった。画像:Changlc / Public domain

かづお

検出器がお月見の団子みたいに三角に置かれていて、その3つ全部の上に鉛の板をかぶせます。そして、その鉛の板を少しずつ厚くしていきました。

ふーか

放射線は鉛で防げるというのがまずあって、宇宙から放射線のようなものが降ってきていると仮定して、それを鉛でどんどん防いでいけば、カウントがどんどん小さくなる、と考えたわけですね。

かづお

そうそう、そういうことです。

ふーか

じゃあ、実際に宇宙から降ってくる謎の粒子は、遮れたんですかね?

かづお

ところがですね。やってみると、鉛の板を増やしていったとき、1センチから2センチのあたりまでは、なんとカウントが増えるんです。同時にカウントする量が増える。さらに3センチ、4センチ、5センチ、6センチと増やしていくと、減っていきます。

かづお

なので、横軸を鉛の板の厚み、縦軸を3つ同時に計数10する確率としてグラフにすると、1センチ、2センチのところがいちばん大きくて、そこから下がっていく。上に凸の山のようなグラフになったんです。

読み込み中…

FIG.05鉛の厚さを変えてみよう:1〜2cmで3本同時に鳴る回数がいちばん多くなる(ロッシ曲線)。

ふーか

不思議な結果ですね。当時の科学者は、これをどう推測したんですか?

かづお

そうですね。「不思議だね」なんですが、まず、この宇宙線という謎の粒子は、鉛の板が十分あればさすがに防げる。ただ、鉛の板が絶妙に薄いときは、1個の粒子が鉛の板の中でさらにたくさんの粒子になっているんじゃないか、と考えたんです。

かづお

ミソは、検出器を3個、三角に置いているところです。3個を同時に通るというのは、そもそもどういう状況なのか、という話になります。

ふーか

確かに、ちょっと気になっていました。

かづお

2個の検出器を同時に通るなら、そういうルートもあるよね、と思えます。でも、1個の粒子が3個を同時に通ることはないわけです。

ふーか

確かに。どこかで急カーブしている、という話になってしまうと、おかしいですよね。

かづお

なので、何個かの粒子がたまたま「せーの」で一緒に来ないと起こらない、つまりめったに起こらないだろうと、まず思っていました。ところが、鉛の板を入れると増えるということは、何らかの理由で、鉛の板の中で1個がたくさんの粒子になっているんじゃないか、ということになります。

眼鏡を手に椅子に座るブルーノ・ロッシ
FIG.06ブルーノ・ロッシ。1930年に3本以上のGM管でも使えるコインシデンス回路を作り、三角形に置いたGM管と鉛の板の実験で、鉛の中で粒子が増えることを見つけた。画像:Massachusetts Institute of Technology / CC BY-SA 3.0(縮小)

かづお

いま我々が知っている空気シャワー15に近い現象が鉛の板の中で起こっているんじゃないか、というところまで、当時なんとなく推察できていた、ということです。

CHAPTER06

もう1つの検出器、霧箱

かづお

というのも、これを推察するもう1つの実験があったんです。別の人たちが研究していました。さっき、検出器が2つ発明されたと言いましたよね。まだGM管しか話していませんが、実はそこで、もう1個の検出器が出てきます。

ふーか

GM管の話が濃すぎて、忘れていました。じゃあ、GM管ともう1つの方も教えてもらえますか?

かづお

これは、たぶんいちばん有名な検出器です。加速キッチンだけでなく日本中で聞いても、検出器でこれだけは知っている、というくらい唯一有名なものかなと思います。

ふーか

じゃあ、日本科学未来館16にもこの前置いてあった、霧箱17ですかね?

かづお

そうなんです。霧箱が、ちょうどこのころに登場します。

ふーか

霧箱にはあまり触れたことがないんですが、霧箱って何なんですか?

かづお

霧箱は、科学館などで見たことがあるかもしれません。仕組みはまたどこかで話せたらと思いますが、宇宙線や放射線が入ってくると、通ったところに白い雲のようなものが跡としてできる、そんな装置です。

キャベンディッシュ研究所に展示されている、ウィルソンが実際に使った霧箱の装置
FIG.07C・T・R・ウィルソンが実際に使った霧箱(ケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所)。中の蒸気が、放射線の通った道すじにそって霧になる。画像:Rolf Kickuth / CC BY-SA 4.0(縮小)

かづお

霧箱を置いておくと、我々のまわりには宇宙線やほかの環境放射線がいろいろあるので、その放射線によって、白い線がシュッシュッと見えます。放射線は基本的に目に見えないので、どこを通っているのかわかりませんが、霧箱ではその軌跡18、英語でトラジェクトリーと言いますが、それが見えるのが特徴です。

ふーか

はい。霧箱自体は知っていても、霧箱で何がわかるのかは、よくわからなかったりします。「すごいな」という感想しか持たない人も多いと思うんですが、当時、霧箱を使って何がわかったんですか?

かづお

霧箱は、いまは観賞物としてご存じの方が多いと思いますが、昔は霧箱でノーベル賞が出ています19し、重要な論文もたくさん出ています。

C・T・R・ウィルソンの肖像写真(1927年)
FIG.08C・T・R・ウィルソン。霧箱で、電気をもった粒子の飛跡を見えるようにした功績で、1927年のノーベル物理学賞を受賞した。画像:AB Lagrelius & Westphal / Public domain

かづお

当時の限られた技術の中で、放射線の軌跡が見えるのは非常に大きいことでした。GM管や検電器があっても、霧箱にしかできないことがあります。さっきふーかさんは「実験装置というよりは」と言っていましたが、当時の人からすると、これは超スーパー研究装置だったんです。

ふーか

確かに。GM管が検電器からハイテクになりすぎて、ちょっと忘れていました。

CHAPTER07

曲がらない粒子と、シャワーの発見

ふーか

GM管と霧箱の実験を通して、当時の科学者はどんなことに気づいて、そこから話はどうつながっていくんですか?

かづお

まず、GM管で3本を置くと、鉛の板があると何かが増える、ということをある人が報告しました。それと近い時期の話ですが、霧箱自体は1911年ごろと、割と昔からありました。みんな、放射線を見るのにとてもいい装置だということで、アルファ線やベータ線、ガンマ線20などの放射線の研究に、盛んに使っていたんです。

かづお

これは大変なんですよ。当時はデジカメがないので、みんな銀塩カメラで1枚1枚がんばって撮って、記録しながら、放射性物質を置いて「ガンマ線が出ている」といった研究をしていました。

かづお

そんなときに、説明のつかない粒子が、たまに見えるとわかってきました。電子やアルファ線ではない、我々の知らないものです。当時見つかっていた粒子では説明がつかない、謎の粒子が見つかったんです。

かづお

当時どうやって見分けていたかというと、まず、アルファ線なら線が太くてはっきりしている、といった見た目の違いもあります。ただ、当時やっていたのは、磁石を置く21ことでした。

かづお

磁石を置くと、アルファ線やベータ線は磁場の力で曲がります。その曲がり方を見ると、どれくらいのエネルギーで来ているかがわかります。エネルギーがとても小さいと「ゆっくり」ということなので、磁石に引っ張られるとグインと曲がります。逆に、めちゃくちゃ速くてエネルギーが大きいものは、磁石に引っ張られてもそんなに曲がりません。

読み込み中…

FIG.09霧箱に磁石をあててみよう:曲がり方で、粒子の勢い(エネルギー)がわかる。

かづお

そうやって測っていたところ、よくわからないけれど、ほとんど曲がらない粒子、つまりめちゃくちゃエネルギーの高いものが、たまに来ることがずっと見えていました。これが宇宙線だったんです。

ふーか

そこで、「これは宇宙線だ」とはっきりわかった、ということなんですかね?

アンダーソンが1932年に撮影した陽電子の飛跡。中央の鉛板を通り抜け、磁場で曲がっている
FIG.10磁場をかけた霧箱で、アンダーソンが1932年に撮った宇宙線の写真。中央の横線は鉛の板で、粒子が板を通り抜けて勢いを失い、上側でより大きく曲がっている。この写真から、プラスの電気をもつ電子=陽電子が見つかった。画像:Carl D. Anderson / Public domain

かづお

これも実は、いろいろあって。たまにしか来ないので、撮るのが大変でした。そこで、さっきのコインシデンスの考え方を持ってきて、GM管のような検出器を置いて、そこを通過したときにシャッターを押す22というやり方をしたんです。それで、どんどん宇宙線が撮れるようになりました。

かづお

撮ってみると、さっき言ったように磁場でほとんど曲がらないものが出てきました。さらに、1本ポンと来ているというより、まとまって写ることがある、ということもわかってきました。

かづお

まとまって写るというのは、宇宙線はもちろんパラパラ降ってきているけれど、どうやらまとまって、シャワー状に来ることがあるんじゃないか、と当時推察できたわけです。

ふーか

それが、いわゆる空気シャワーというものなんですかね?

CHAPTER08

いろんな見方で調べる大切さ

かづお

そうですね。ここで大事なのは、いろんな側面から研究することの大切さだと、私は思っています。本当に何かわからないものは、1つの見え方から見ただけでは、無限に仮説が生まれてきます。例えば、さっきの三角形に置いて鉛を置いた実験もそうです。

かづお

実はうちの高校生にも、似たことをやっていた子がいます。検出器を4個置いて、距離を変えたりしながら、宇宙線のシャワーを測ろうとしていました。その子は、部屋を変えると同時に来る数が全然違うことに気づきました。

かづお

「この2つの部屋、何が違うんだろう」と考えて、片方の部屋は天井がしっかりしていて、金属がありそうだとわかりました。試しに金属を増やしたらどうなるかと、鉛の板を置いてみたら、ちゃんと増えたんです。「これ、実は金属からシャワーができているんじゃないか」と研究して、物理学会23で発表した子がいました。

かづお

この子は、知らず知らずのうちに、これと同じことをやっているわけです。屋根だけではわからないから、あえて金属板を増やすというように、いろんな見方に変えたのが、とてもよかったと思います。

かづお

同じように、今回の実験も、鉛の板を置いて増えただけなら、正直、可能性は無限にあります。さっき、ちょっと話ができすぎていると思いませんでしたか。鉛の板があるから、そこでシャワー状になっているんじゃないか、と。いまは知っているからそう言えるんですけどね。

かづお

答えが見えすぎていて、カンニングしているような言い方に聞こえたかもしれません。見えないものなのに、なぜ「シャワー状になっているから増える」と、すぐ核心をつくような話になるのか、という疑問はありますよね。

かづお

これは、無から生まれたアイデアではありません。当時はいろんな研究が行われていて、その中には、いまの霧箱の研究もあります。霧箱ではシャワーになっている、束になっている様子が見えるので、もしかしたら束で来ているのでは、という考えが出てきます。今日説明していない研究も、たくさんあったはずです。

かづお

みなさん、いろんな国で論文24を読みながら情報を集め、宇宙線についてのいろんな説や実験結果を、論文という形でみんなで共有し合っていました。だからこそ、ある現象を見たときに、いろんな仮説の中から「そういえば、シャワー状になっているという仮説があったな。これとうまく組み合わせれば説明できるんじゃないか」と考えられたんだと思います。

かづお

だから、研究というと、1個バシッとした実験があって「これで何か見つかりました」という印象を持つかもしれませんが、実際には、たくさんの仮説が生まれては消え、生まれては消えるなかで、たまたま機が熟したときに、全部のピースがはまる、いろんな伏線がつながる、ということが起こります。

かづお

そういうことが実験の中で起こって、例えばノーベル賞を取ったり、みんなの結論になったり、教科書に載って、いまとなっては当たり前になったりします。これは、その1つのいい例だと思います。

かづお

いまで言うと、ダークマター25探しがすごくいい例だと思います。まだ誰も見つけていない謎のダークマターがあるんじゃないか、と言われています。ダークマターがないと説明がつかない代表的な現象が数個あって、それを説明できるようにダークマターを置いて、研究者ががんばって研究しているんです。

弾丸銀河団。X線で光る高温ガス(ピンク)と、重力レンズから推定した質量分布(青)がずれている
FIG.11弾丸銀河団。X線で光るガス(ピンク)と、重力レンズから推定した質量(青)の位置がずれている。目に見えない質量=ダークマターがあると考えると説明しやすい現象の1つ。画像:NASA/CXC/M. Weiss / Public domain

かづお

だから、多くの人が「ダークマターがあるかもしれない。誰か探さないかな、見つけたらすごいな」と思っています。素粒子が好きな方は、ダークマターというキーワードにちょっと興味を持っていると思います。でも、誰かの実験で「ダークマターが発見されました」ということには、たぶんならないんです。

かづお

何が起こるかというと、いま仮説としてはとんでもない数の候補があるのですが、1個の実験をすることで、「この仮説はどうやっても説明がつかないから、バイバイ」としたり、逆にそれを少しいじって新しい候補が生まれたりします。それを何年も繰り返すことで、将来的に、みんなが納得する結論になったらいいですよね。

かづお

誰もが納得して、「これはもうそうそう覆されないよね」となったときに、初めてノーベル賞といった話になってきます。発見するというのは、実はそういう、はっきりしない、ぬめっとしたところがあるんです。

かづお

でも、それが物理の研究、というより科学研究全般の面白さだし、みんなでやっている意義だと思います。世界の研究者が、なぜ論文を書いたり、学会をたくさん開いたり、国際会議で侃々諤々と話したりしているのか、その理由の1つかなと思っております。

ふーか

よくわからないことだからこそ、いろんな人がいろんな見方、考え方で調べることで、「そうかもしれない」という確率が少しずつ上がってくる。物理学には普遍的なものがあるから、みんなの意見がちょうどよく収まる答えが、きっとどこかにあって、それをみんなで探していく、という感じなんですかね。

かづお

そうだと思いますね。

CHAPTER09

エンディング

かづお

いやー、この宇宙線の歴史は、紐解いていくと、まだまだ解きほぐせていません。今日わかったのは、途中でシャワー状になっているんじゃないか、というところまでです。ここから、宇宙線は大気シャワー15という形でミューオン26が降ってきていて、その手前には一次宇宙線27という宇宙線が飛び交っている、というところまでたどり着くには、まだまだ遠いです。ぜひ、もう少しお付き合いいただければと思います。

ふーか

タイトルの回収がまだまだできなさそうですが。宇宙線がどれぐらい降ってきているのか、その話はまた次回ということで、今日はここまでにしようかと思います。かづお先生、どうもありがとうございました。

かづお

ありがとうございました。

ふーか

この番組では、みなさんからの質問を募集しています。概要欄のフォームからお送りください。番組の中でお答えしていきます。

ふーか

加速キッチンでは、中学生・高校生に宇宙線の検出器を無償で貸し出しています。気になった人は、加速キッチンのホームページを見てみてください。

ふーか

この番組をフォローしておくと、新しい回のお知らせが届きます。次回は「その1個に、どれだけのエネルギーがあるのか」です。今日のお相手は私、ふーかと——

かづお

かづおでした。

ふーか

またね。

GLOSSARY

用語集本文の点線のことばを、もう少しくわしく

  1. 01

    宇宙線うちゅうせん

    宇宙から地球に降りそそぐ、とても大きなエネルギーをもった粒子のこと。大気にぶつかると新しい粒子のシャワーを作り、その一部は地上にいる私たちの体もいつも通り抜けています。「線」とついていますが、正体は光ではなく粒子です。

    ↩

  2. 02

    素粒子そりゅうし

    これ以上分けられない、物質をつくるいちばん小さな部品のこと。電子やクォーク、ミューオン、ニュートリノなどがあります。

    ↩

  3. 03

    ヘス(ヴィクトール・ヘス)へす

    オーストリアの物理学者。1911〜1912年に何度も気球に乗って上空で放射線を測り、1912年8月の飛行では高度約5,300mに到達。高く上がるほど電離が増えることを見つけ、「放射線は上(宇宙)から来ている」と結論しました。くわしくは第1回で。1936年にノーベル物理学賞を受賞。

    ↩

  4. 04

    気球ききゅう

    熱した空気や軽いガスで浮かぶ乗りもの。100年前、飛行機がまだ高く飛べなかった時代に、人が数千メートルの上空へ行ける数少ない手段でした。ヘスやコールヘルスターは、水素ガスの気球で上空へ上がって放射線を測りました。

    ↩

  5. 05

    コールヘルスターこーるへるすたー

    ドイツの物理学者ヴェルナー・コールヘルスター。1913〜1914年に気球で高度約9,300mまで上がり、ヘスの結果を確かめて、さらに高いところで電離が大きく増えることを示しました。のちにGM管を使って、宇宙線が電気をもった粒子であることも示しています。

    ↩

  6. 06

    線量せんりょう

    放射線が、ある場所や物にどれくらい当たったか(どれくらいのエネルギーを置いていったか)を表す量。検電器で測れるのは、この「全部あわせてどれくらい」という量で、1個1個が「いつ」来たかはわかりません。

    ↩

  7. 07

    イベントデータ(イベント・バイ・イベント)いべんとでーた

    粒子が1個通るたびに、「いつ」「どの検出器で」反応したかを1件ずつ記録したデータ。1件1件をイベントと呼びます。加速キッチンの検出器で「今来た、今光った」と数えているのも、このイベントデータです。

    ↩

  8. 08

    シンチレーターしんちれーたー

    放射線が通ると一瞬だけ光る物質。その小さな光を光センサーでとらえて、粒子が通ったことを知ります。シリコンの半導体検出器とならんで、いまの宇宙線検出器でよく使われています。

    ↩

  9. 09

    GM管(ガイガー=ミュラー計数管)じーえむかん

    放射線が1個通るたびに「カチッ」と電気のパルスを出す検出器。ドイツのハンス・ガイガーとヴァルター・ミュラーが1928年に完成させ(番組では「100年以上前」と話していますが、ほぼ100年前です。ガイガーの最初の計数管は1908年)、放射線を「1個、2個」と数え、通ったタイミングがわかるようになりました。いまも放射線の測定器(ガイガーカウンター)として使われています。

    ↩

  10. 10

    コインシデンス(同時計数)こいんしでんす

    離れた2つ以上の検出器が「同時に」反応したときだけ数える方法。同じ粒子(や同じシャワー)が両方を通ったことがわかります。1929年(GM管完成の翌年。番組では「数年後」と話しています)にボーテとコールヘルスターが、2本のGM管を上下に重ね、間に金のブロックを置いて同時に鳴る数を測りました。1930年にはロッシが3本以上でも使える電子回路を作りました。加速キッチンの検出器でも使える考え方です。

    ↩1↩2

  11. 11

    ロッシの実験(三角形のGM管と鉛の板)ろっし

    イタリアの物理学者ブルーノ・ロッシが1932〜1933年に発表した実験。一直線に並ばないように3本のGM管を三角形に置き、上にのせる鉛の板を厚くしていくと、3本が同時に鳴る回数が厚さ1〜2cmくらいまでは増え、それより厚いと減っていきました。このグラフは「ロッシ曲線」と呼ばれ、鉛の中で1個の粒子からたくさんの粒子(シャワー)が生まれていることを示していました。

    ↩

  12. 12

    光の速さひかりのはやさ

    1秒間に約30万km(正確には299,792,458m)。地球を1秒で約7周半できる速さです。宇宙線の粒子は、ほとんど光の速さで飛んでいます。

    ↩

  13. 13

    10億分の1秒(ナノ秒)なのびょう

    1秒の10億分の1を1ナノ秒(ns)といいます。光はこの間に約30cmしか進みません。検出器どうしが数十cm離れていても、粒子が通る時間差は数ナノ秒ほどなので、ふつうは「同時」と見なします。番組では「コンピューターでも区別できない」と話していますが、いまの電子回路は1ナノ秒より細かい時間差も測れます。当時のGM管と回路では、もっとずっと長い時間の幅(ナノ秒の何万倍以上)をまとめて「同時」と数えていました。

    ↩

  14. 14

    鉛の板(放射線の遮蔽)なまり

    鉛は重くて密度が高いので、放射線をさえぎる(遮蔽する)材料としてよく使われます。ただ、エネルギーの高い粒子が鉛に入ると、中で新しい粒子を次々に作ることがあり、薄い鉛ではかえって粒子の数が増えることもあります。番組では「鉛の板が十分あればさすがに防げる」と話していますが、地上に届く宇宙線の多くをしめるミューオンは、厚い鉛も通り抜けます。厚くして減るのは、鉛の中でできたシャワーのほうです。

    ↩

  15. 15

    空気シャワーくうきしゃわー

    宇宙から来た1個の粒子が大気の原子にぶつかって、たくさんの新しい粒子を次々に作り、シャワーのように広がって地上に降ってくる現象(大気シャワーとも言います)。1930年代、鉛の中や霧箱の写真で「1個がたくさんになる」ようすが見つかり、1938年にはオージェが、数十〜数百m離れた検出器が同時に鳴ることから、大気の中で起きる巨大なシャワーを見つけました。

    ↩1↩2

  16. 16

    日本科学未来館にっぽんかがくみらいかん

    東京・お台場にある科学館。宇宙線や放射線の飛跡が見える大きな霧箱が展示されてきました。全国の科学館でも、霧箱の展示を見られるところがあります。

    ↩

  17. 17

    霧箱きりばこ

    アルコールなどの蒸気がいまにも霧になりそうな状態の箱に放射線が入ると、通った道すじにそって小さな霧の粒ができ、白い線(飛跡)として見える装置。イギリスのC・T・R・ウィルソンが1911年に初めて放射線の飛跡を写しました。ドライアイスとアルコールで、家や学校でも作れます。

    ↩

  18. 18

    軌跡(飛跡・トラジェクトリー)きせき

    粒子が通った道すじ。霧箱では白い線として見えます。線の太さや長さ、曲がり方から、どんな粒子がどれくらいのエネルギーで通ったのかを推理できます。

    ↩

  19. 19

    ウィルソン(C・T・R・ウィルソン)うぃるそん

    イギリスの物理学者。山の上で見た雲や霧の美しさをきっかけに、霧のでき方を研究して霧箱を発明しました。「霧箱で電気をもった粒子の飛跡を見えるようにした方法」で、1927年のノーベル物理学賞を受賞しています。

    ↩

  20. 20

    アルファ線・ベータ線・ガンマ線あるふぁせん・べーたせん・がんません

    放射性物質から出る代表的な放射線。アルファ線はヘリウムの原子核で、霧箱では太く短い線になります。ベータ線は電子で、細く曲がりやすい線。ガンマ線は光(電磁波)の仲間で、それ自体はほとんど線を残しません。

    ↩

  21. 21

    磁石で曲げて測るじしゃく

    電気をもった粒子は、磁場の中を通ると進む向きが曲げられます(ローレンツ力)。勢い(運動量)が小さい粒子ほど大きく曲がり、大きいほどまっすぐ進むので、曲がり方からエネルギーを見積もれます。力は磁石に引き寄せる向きではなく、進む向きと直角にはたらきます。粒子がどちら向きに進んでいるかがわかれば、曲がる向きから電気がプラスかマイナスかもわかります。アンダーソンは霧箱に鉛の板を置き、通り抜けて勢いが落ちた側を見て進む向きを確かめました。番組で話している「説明のつかない粒子」を、磁場をかけた霧箱で最初に写したのは、ソ連のドミトリー・スコベルツィン(1927〜1929年)です。ほとんど曲がらない、とても勢いのある粒子の飛跡でした。

    ↩

  22. 22

    GM管の合図で霧箱を動かして撮る方法

    宇宙線はたまにしか来ないので、霧箱をやみくもに撮ってもなかなか写りません。そこで、霧箱の上下に置いたGM管が同時に鳴ったときだけ霧箱を動かして(中の空気を一気にふくらませて、霧ができる状態にして)写真を撮る方法が考えられました。1932〜1933年にブラケットとオッキャリーニがこの方法で、たくさんの粒子がまとめて飛び出すシャワーの写真を撮りました。ブラケットは1948年にノーベル物理学賞を受賞しています。

    ↩

  23. 23

    物理学会(日本物理学会 Jr.セッション)ぶつりがっかい

    日本物理学会では毎年3月ごろ、中学生・高校生・高専生(高専は3年生まで)が自分の研究を発表できる「Jr.セッション」を開いています。加速キッチンの検出器を使った研究が発表されることもあります。

    ↩

  24. 24

    論文ろんぶん

    研究でわかったことを、ほかの研究者が確かめられるように、方法・結果・考察をまとめて発表する文章。学術雑誌に載せたり、学会で発表したりして、世界中の研究者と共有されます。

    ↩

  25. 25

    ダークマター(暗黒物質)だーくまたー

    光を出さず、ふつうの物質とはほとんど反応しないのに、重さ(重力)だけはある、と考えられている正体不明の物質。銀河の回る速さや、銀河団での光の曲がり方など、それがないと説明しにくい現象がいくつもあり、世界中で探す実験が行われています。宇宙の物質の8割以上がダークマターだと考えられています。

    ↩

  26. 26

    ミューオン(ミュー粒子)みゅーおん

    電子の約200倍の重さをもつ、電子の仲間の素粒子。地上に届く宇宙線の主役で、手のひらを1分間に約100個通り抜けています。1936〜1937年に宇宙線の中から見つかりました。

    ↩

  27. 27

    一次宇宙線いちじうちゅうせん

    宇宙から飛んできて、まだ大気にぶつかる前の宇宙線。ほとんどが陽子で、ヘリウムなどの原子核もふくみます。これが大気にぶつかって作る粒子(ミューオンなど)を二次宇宙線と呼びます。

    ↩

REFERENCES

参考資料もっと知りたくなったら

画像・動画のクレジット

このページの写真や図は、Wikimedia Commons などで公開されている、パブリックドメインまたはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスのものを使っています。

  1. 宇宙線の研究に使われた、ブルックヘブン国立研究所のウィルソン霧箱(1955年ごろ)U.S. Department of Energy (ENERGY.GOV) / Public domain
  2. ガラス管の中に金属の電極が入ったガイガー=ミュラー管(SI-39G)-stk / CC BY-SA 4.0(トリミング・縮小)
  3. ハンス・ガイガーの肖像写真(1928年)Unknown author / Public domain
  4. 電車の網棚に置かれたたくさんの荷物neepster / CC BY-SA 2.0(トリミング・縮小)
  5. 放射線源を囲むように積まれた遮蔽用の鉛ブロックChanglc / Public domain
  6. 眼鏡を手に椅子に座るブルーノ・ロッシMassachusetts Institute of Technology / CC BY-SA 3.0(縮小)
  7. キャベンディッシュ研究所に展示されている、ウィルソンが実際に使った霧箱の装置Rolf Kickuth / CC BY-SA 4.0(縮小)
  8. C・T・R・ウィルソンの肖像写真(1927年)AB Lagrelius & Westphal / Public domain
  9. アンダーソンが1932年に撮影した陽電子の飛跡。中央の鉛板を通り抜け、磁場で曲がっているCarl D. Anderson / Public domain
  10. 弾丸銀河団。X線で光る高温ガス(ピンク)と、重力レンズから推定した質量分布(青)がずれているNASA/CXC/M. Weiss / Public domain

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  • RECIPE02宇宙線は、どうやって見つかったのか、GM管と霧箱で見えたシャワーいま読んでいる回
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  • RECIPE04その1個に、どれだけのエネルギーがあるのか文字起こし準備中
  • RECIPE05地上に降りそそぐ宇宙線のエネルギーは、どれくらい?文字起こし準備中
  • RECIPE06宇宙線の量はどう比べる?、フラックスと強度、ステラジアン文字起こし準備中

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